since 2018.9.1 ロミオとジュリエット 10★ | 大人のためのBL物語

ロミオとジュリエット 10★

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私と道ノ瀬結(みちのせ ゆう)とのテレビ対談は、試合の翌日、ドイツフライブルク市内のホテルで行われた。
前日の試合は、0−0のドロー(引きわけ)。
独のブラオミュンヘンと仏のラパリス、王者激突と言われた屈指の好カードは、互いに点を取ることなく、固い守備に阻まれた。

「司会を務めさせていただく、BSスポーツの前橋と申します。
東郷さん、道ノ瀬さん、よろしくお願いいたします。
世界のサッカー強豪国ドイツで、初めての日本人監督に就任した東郷悟(さとる)さん、そして、サッカーの大ファンで世界的バレエダンサーの道ノ瀬結(みちのせゆう)さんに、たっぷりお話を伺いたいと思います。 」

「監督、お疲れの所ありがとうございます。道ノ瀬さんは、昨日もゲスト席で応援されていましたね。フランス、ドイツどちらのチームを応援されたのですか?」

「僕は、ドイツのブラオミュンヘンのファンなのですけど、今パリに住んでいるので、フランスチームも応援しました。」

結は、若々しい紺色スーツに、白いシャツ、斜めストライプのネクタイをしている。
東京のパーティで初めて出会った日も、結はこんなスタイルだった。
清楚な若者だと、あの時も思った。



私はグレーのジャケットにネクタイ、薄いクリーム色のシャツを着せられた。
事前にスタイリストが用意したものだ。私の趣味ではない。

「お二人は、初対面ではないのですよね。」

「東京のパーティで、お会いしています。」結がしれっと言う。

「お二人の第一印象をお聞かせいただけますか?まずは監督いかがですか?」

「そうですね、礼儀正しい好青年だと感じました。」

「道ノ瀬さんは、いかがですか?」

「すごく背の高い方で、僕もしかしてすごく小ちゃい?と思いました。」

「監督、身長どのくらいおありですか?」

「…187cmです。」

いやもう、本当にどうでも良い会話だ。事前打ち合わせ通り、台本にある質問と答えだ。
くだらなすぎる、この小芝居をさっさと止めて結を連れて早く帰りたい。
結に、目でそう訴えると、さっと目を逸らせた。この小悪魔め…。

「記者の皆さん、何か質問ありますか?所属とお名前の後にご質問をお願いいたします。」
テレビ対談には観客席、プレス(報道)席があり、ずらりと記者が並んでいる。
「奇想社スポーツ部の、田中と申します。」

奇想社?週刊Bez誌のところだ。
私は、身構えた。
「東郷監督に伺います。サッカー選手の皆さんと若い美女たちが集うセレブ向けのナイトクラブあると伺いましたが、監督は行かれますか?」

行くわけないだろ!バカっ。と思ったが、
「行きません。」と冷静に答えた。
やめてくれ、前に結がいるんだ!
結はきょとんとした顔をしている。君はナイトクラブなんて知らないだろうよ。

「サッカー選手狙いの美女たちが集まるので、スーパーモデルもヒップホップ・スターもF1ドライバーも、現れるとか。監督が、スーパーモデルをお持ち帰りしたと言う情報も小耳にはさんだのですけど、違いますか?」

「人違いです。」ウソで反応を引き出す"釣り質問”か?!

司会者が苦笑して、「質問がきわどくなって来たので、ここで20分の休憩をはさみまーす。」と言った。

私は、ほっとした。 秘書の小崎が、私の所にすぐにやって来た。

「監督、控室に行かれますか。私、今朝がた控室に次の打ち合わせの書類を忘れたのですよ。 いただきに行ってもいいですか。」

「構わない。私は、先に行って少し休んでいる。」本当、疲れる質問ばかり飛ぶ。

20分休憩を挟んで、また結との対談だ。
結をちらりと見ると、マネージャーさんと何か話している。
今朝がた、彼が、私に「道ノ瀬のマネージャー楠本です。」と、挨拶して来た。

私は、控室にあてられた客室に戻った。広めの客室のソファに腰かけると、部屋の呼び鈴が鳴った。
秘書の小崎だ。
私は、ドアを開けた。

「結!?」

「いきなりドア開けたら危ないでしょ!強盗だったらどうするの?」
結が、私をたしなめる。

「可愛い強盗だな、笑。結ひとり?マネージャーさんは?」

「スタジオで準備している。早く、部屋に入れて。誰かに見つかっちゃう。」

「そうだな。」と結を客室に入れると、いきなり私の首に腕を回して来た。

「早くこうしたかった!東郷さん。」

「結?!」
展開に驚きながら、私も結の背に腕を回した。

「ねぇ、サッカー選手と美女がいっぱいのナイトクラブって何?
東郷さん、本当に行っていないの?」

「結が心配することではないよ。」
記者が変なこと言うから、結が気にしているではないか。

「”お持ち帰り”って何?」 

「何でもないよ。それが気になって来たのか?」

「違うもん!」

「可愛いな。」
私は結の腰を持って抱き上げ言った。

「結、キスしてくれるかい。」初めて、私から結にキスをねだってみた。

結が少し考え、そっと、触れるだけのキスをしてくれた。
結の両足が私の体を挟み、巻き付くように抱きついて来る。
私が手を離しても大丈夫なくらいの強靭さで巻き付いている。
バレエで鍛えた、身体能力だ。
唇の角度を変え、今度は私が結の唇を求めると、私の黒髪に、結が白い指をうずめて来る。

キスが長くなると、結の指が私の髪をかき回した。 苦しくなった結が、首を横に振るが許さない。

そのまま結を運び、ベットに押し倒した。

「ダメだよ、もうあと15分しかないもの。」結が私の腕時計を見る。

「キスならいいだろ。」

そう言いつつ、せわしなく結の細身の靴を脱がした。

「だめ、あっんっ!」

私が、胸筋を手のひらでグッと掴み上げたので結が声を上げた。
結は、シャツの上からでもなんとなく豊かな胸筋が分かる時がある。
誰かに見られはしないかと、正直気になることもある。
解剖学から言えば、この筋肉のおかげで、結は優雅で大きな動きができるのだが。
特に鍛えていない男性なら板のように平らな胸だが、結はなだらかに膨らむ。
唇を合わせながら、その膨らみを、強く掴んで揉みしだく。

「んん!、そんなにしたらだめ、だめだってば…。あっんっ!」

「じゃあなぜ、私の部屋に来たんだ、ん?」 私は結の耳元で言った。

「東郷さんの低い声、凄くセクシー…。ぞくぞくする…。」

「結こそ、どうしたんだ?今日は…。」

そう言って、首筋に吸い付くと、小悪魔の声がんふふふと喉から聞こえた。

結は、下から両足を私の下半身に巻き付け、絡め獲ろうとする。
片足が私のウエストで、もう片足は腿に巻き付いている。
内腿ですりつくような、もどかしく柔らかい動きが、私の腰を締め上げて行く。
両足の力が次第に増して、内股で私を強く締め付ける。

たまらない…。

その強い締め付けが、一度だけ味わった”結の内部”を連想させた。
バージンだったこともあり、結の内部は恐ろしく狭く、入れるのが困難なほどだった。
スラックスを隔てて、私の固くなったそれを結の開いた股に密着させ、挿入する時の動きで押し付けた。 それに、結がハッと気づき、

「いやっ。」と声を上げた。

足で締め付けていたくせに、私の”変化”に気付くと結は私の下から逃げ出そうとする。
そうはさせるか。

今夜は帰さない。私のガストホフ(自宅)に結を連れて行く。」

結に対しては、男としての征服欲を感じる。
結をひたすら追い求め、愛しさのあまり自分の腕の中だけに閉じ込めておきたい。
私は、今まで、誰にもそんな気持ちになったことはないし、自分にそんな支配欲があったことを、正直驚いている。

「東郷さんにしては、強引なこと言うね。」

結が、遊び慣れた女みたいなしぐさで私のネクタイを引っ張っる。
これも何かの演目で使う演技なのか。
結は、時々凄く妖艶になる。

「私は、君以外にこんなことは言わないよ。」

「僕のこと、好きになった?」

「好きだとも。」

「凄く?」

「凄くだ。」

「やっと言ってくれたね。」

「えっ?」

「この前…、抱かれた時、言葉で言ってくれなかったから、不安だったんだ。」

「結…、すまない。私は、」
そんな風に結が考えていたことを初めて知った。

「確かに、東郷さんが僕を大事にしてくれるのは知っていたよ。
だってその…、僕が上手くできないからって、まだ、僕の中でしていないんだし…。
でも言葉でも、聞きたかったんだ…。」

「結、私は、君を、」

「ピンポーン!!!」

「監督いらっしゃいますか!?時間ですよ!!!」
小崎だ。まずい…、
私はからみついた結の足をほどき、起き上がった。

「ドア開けて下さい、いらっしゃるのでしょう?」
玄関へ行き、ドアを少し開ける。

「今行くから。」

「監督、先ほど言った書類、いただいて良いですか。あ、あれです。」

「入るな!」

「え?」

「いや、何でもない。」
入るなと言ったのに、小崎がドアの内に入り込んで、私の肩越しに室内の机の方をを見た。
まずいっ、ベットにいる、結の足が見えたかもしれない。

「わかった、後で持って行くから。」

「後で、って、今ですよ。対談始まるんですから。監督、なんだかちょっとおかしいですよ。
部屋にどなたかいらっしゃるんですか?」

「いいや、いない!私一人だ。」

「どうしたんですか?ネクタイ曲がっていますよ、髪も乱れて。」

「ヘアメイクさんも呼んでおいてくれ。」
冷や汗が出た。

「分かりました、書類持って、すぐ来てくださいよ。」

小崎を追い出してドアを閉めると、結はベット上で、子供みたいに膝を抱えて座っていた。
足を小崎に見られないようにしていたのだろう。

私は、ベットに腰を降ろした。
小崎に踏み込まれたら一大事になるところだった。
まったく危なかった…。

「さ、行きましょうか。東郷さん髪ぐしゃぐしゃだよ。直してもらわないと。」
結は立ち上がって、服のしわを直し、鏡を見ながら自分だけ髪を撫でつけている。


う〜ん良いとこだったのに。でも「今夜は帰さない。」そうなのでH乞うご期待。よろしければ、拍手押して行ってくださいまし。

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